トイレのレイアウトについて
問題は、変形した大きさのトイレに器具を配置する場合です。上手にレイアウトしないと、空間に微妙な違和感を感じたり、使いにくかったりします。リフォームの解体に行くと、おかしなレイアウトをたまに見かけますが、見た目が自然で、なおかつ使い勝手のよいレイアウトと言うのは、変形したトイレの場合、特に注意が必要です。以前、設計士で洋風便器と男性用小便器と手洗い器の型紙を床に並べている先生がいました。その結果、手洗い器をひと回り小さいものに変更していました。でも、ここまでやる人はほとんどいません。私もややこしいレイアウトのときは床に鉛筆で大きさを書いて、器具のレイアウトを検討することがありますが、壁も床もない柱や垂木だけの空間で、仕上がりをイメージするのは、なかなか難しい作業です。
また紙巻器やリモコン、タオルリング、手すりといった小物の位置にも、気を使います。ほとんどの場合、カタログの標準取り付け位置を参照しますが、こだわるお客さんで、全てご自身で便器に座って確認してから、位置を指定されたこともあります。たまに紙巻器の場所が微妙に気なるトイレに入ることがありますが、皆さんはそういうご経験はありませんか?最近はペーパーホルダーを二つ横に並べる紙巻器が流行っていますが、このタイプは調度よい位置に取り付けないと遠いほうの紙が取りにくくなったりします。
私は空間に余裕があれば、若干高めで、便器に寄せて取り付けます。でも結局は、使うご家庭の家族構成や、体格の違いによっても使用感は違いますので、標準的にならざるを得ないんですけど・・・。
以前こんなことがありました。ドラッグストアで車椅子が入れる大きさの身障者用トイレの配管をしました。図面にはそのトイレの真ん中に洋風便器が描いてありました。トイレの横幅が170cmくらいあるので、真ん中に便器を設置したら、横壁に設置した紙巻器に手が届きません。監督に指摘して変更の了解を求めると、なんと「これでいい」というのです。それなりに食い下がったのですが、結局図面どおりに施工することになりました。洋風便器の両サイドには跳ね上げ式の手すりも設置し、身障者用手洗い器も取り付けました。当然横壁まで距離があるので、健常者でも用を足した後、一度便器から腰を浮かさないとトイレットペーパーに手が届きません。どう考えても、クレームの対象だと思うのですが、その後、私は対応していません。後にも先にも、あんなトイレは初めてです。
どうやら現場監督と設計士の人間関係がうまくいっていないことが原因だったみたいですが、尻の拭けないトイレ。一体、誰がケツを拭いたんですかね?
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