MAIL

トイレについて

トイレのレイアウトについて

2010.08.26

トイレの大きさというのは、さまざまありますが、基本は奥行きが170cm弱、横が80cm弱の畳1畳分です。扉が内開きか、外開きかで、利用可能な面積はかなり違ってきます。その空間に住宅ではだいたい洋風便器を置きます。手洗い器を別に設けない場合は、タンクの上に手洗い器がついたタイプを選択します。手洗い器を別につける場合は、横幅が狭いので、トイレ用に作られた半埋め込みタイプや、奥行きの狭い(10cmくらいの)棚と一体になったスリムな手洗い器などを設置したりします。こうした一般的なレイアウトは各メーカーのカタログにも掲載されていますし、ショールームに行けば、その形のままセットされたサンプルもあるので、実際に広さや使い勝手を体験することができます。

問題は、変形した大きさのトイレに器具を配置する場合です。上手にレイアウトしないと、空間に微妙な違和感を感じたり、使いにくかったりします。リフォームの解体に行くと、おかしなレイアウトをたまに見かけますが、見た目が自然で、なおかつ使い勝手のよいレイアウトと言うのは、変形したトイレの場合、特に注意が必要です。以前、設計士で洋風便器と男性用小便器と手洗い器の型紙を床に並べている先生がいました。その結果、手洗い器をひと回り小さいものに変更していました。でも、ここまでやる人はほとんどいません。私もややこしいレイアウトのときは床に鉛筆で大きさを書いて、器具のレイアウトを検討することがありますが、壁も床もない柱や垂木だけの空間で、仕上がりをイメージするのは、なかなか難しい作業です。

また紙巻器やリモコン、タオルリング、手すりといった小物の位置にも、気を使います。ほとんどの場合、カタログの標準取り付け位置を参照しますが、こだわるお客さんで、全てご自身で便器に座って確認してから、位置を指定されたこともあります。たまに紙巻器の場所が微妙に気なるトイレに入ることがありますが、皆さんはそういうご経験はありませんか?最近はペーパーホルダーを二つ横に並べる紙巻器が流行っていますが、このタイプは調度よい位置に取り付けないと遠いほうの紙が取りにくくなったりします。

私は空間に余裕があれば、若干高めで、便器に寄せて取り付けます。でも結局は、使うご家庭の家族構成や、体格の違いによっても使用感は違いますので、標準的にならざるを得ないんですけど・・・。

以前こんなことがありました。ドラッグストアで車椅子が入れる大きさの身障者用トイレの配管をしました。図面にはそのトイレの真ん中に洋風便器が描いてありました。トイレの横幅が170cmくらいあるので、真ん中に便器を設置したら、横壁に設置した紙巻器に手が届きません。監督に指摘して変更の了解を求めると、なんと「これでいい」というのです。それなりに食い下がったのですが、結局図面どおりに施工することになりました。洋風便器の両サイドには跳ね上げ式の手すりも設置し、身障者用手洗い器も取り付けました。当然横壁まで距離があるので、健常者でも用を足した後、一度便器から腰を浮かさないとトイレットペーパーに手が届きません。どう考えても、クレームの対象だと思うのですが、その後、私は対応していません。後にも先にも、あんなトイレは初めてです。

どうやら現場監督と設計士の人間関係がうまくいっていないことが原因だったみたいですが、尻の拭けないトイレ。一体、誰がケツを拭いたんですかね?

 

洋風便器について

2010.08.26

最近はエコの流れの中で、各メーカの洋便器における節水競争が激しさを増している。こうした流れはもちろん歓迎すべきである。しかし世界に目を向けると、日本は非常に水に恵まれた国である。ゆえに、こうした技術が世界中で、どんどん活用されたらいいなあ、と思ったりしている。

話は変わるが、私は洋風便器については以前から二つの意見を持っている。一つはタンクレストイレは、よく考えて設置したほうがよいと思う。タンクレストイレの長所は、その小ささと、デザインのスタイリッシュさである。しかしその短所について考えたことはあるだろうか?それは機械の複雑さと、高価格である。機械が複雑であることが即・壊れやすいという意味ではないが、水をためて使うロータンク式便器は、私たち水道屋でも簡単に直せるが、タンクレストイレはメーカーのメンテナンスを呼ばないと直せない場合が多い。またこれは少数派だとは思うが、雨水をトイレの水として利用する計画がある場合、タンクレストイレは使えないのをご存知だろうか?トイレが狭い(奥行きがない)場合や、デザインにこだわるならともかく、なんとなく薦められて設置しているお客さんも少なくないと思う。トイレも広くて、デザインにもそれほどこだわってなさそうなのに、便器だけがタンクレスだったりすると、「これって必要?」と思ってしまう。

私の実感ではロータンク式は、昔ながらのローテクではあるが、その分、補修もしやすく、実に完成された装置だと思う。

しかしそのロータンク式の中でも、私が納得いかない機種がある。

それはタンクとウォシュレットが一体になったタイプだ。このタイプは将来ウォシュレットが壊れた場合、ウォシュレットだけを取り替えることができない。これはメーカーの陰謀ではないかと思うが、いかがなものか?以前、子供さんがウォシュレットのふたを壊したから直して欲しいといわれて見に行ったことがある。それがこのタンクとウォシュレットが一体タイプの洋風便器だった。調べてみるとタンク一体型のウォシュレット定価20万円くらいの価格だった。

それを取り替えるのと、従来の便器、タンク、ウォシュレットの分離型3点セットを新しく取り替えるのと積算すると4万円ほどしか変わらなかった。お客さんは今後のことも考えて、4万円高い3点セット全部交換を選んだ。

これは本当に理不尽なことだと思う。私は職人なので、どうしても設置だけではなく、その後のメンテナンスのしやすさや交換のことまで考えてしまう。その意味では「タンク一体型のウォシュレット」というのは、何がお客さんにとってメリットなのか分からない。

・・・などと、かっこいいことを言いつつ、壊れにくいものや、壊れても簡単に安価で直るものばかり売っていたら、メーカーも私たち水道屋も儲からないだろうな・・。そういうわけで、こういう話は知ってる人が得をする、という類の話なんですかね?これ読んだ人はあまり広めないで下さい。(笑)
建築現場で思うこと
水について考える
サイト内検索

Copyright© KSS All Rights Reserved.